港区議会の委員会で同性カップルの「パートナーシップの公的認証」を求める請願が採択!


【2017年12月8日、追記】
本会議でも無事採択となりました。所感を加えた記事をハフポストに掲載していただきました。
http://www.huffingtonpost.jp/toshinari-yokoo/lgbtq-marriage_a_23299710/

2017年12月6日、港区議会の総務常任委員会で、同性カップルの「パートナーシップの公的認証」を求める請願が採択されました。(請願への署名は、最終的に1,003筆となりました。)請願代表者の方は、まだ両親にもカミングアウトできていないという状況の中で、はじめて請願を出すという行動を取り、勇気を出して議会で訴えてくれましたが、仕事をしながらの半年間にわたる活動がようやく実った形になりました。

私自身も、委員会で「採択」となった時の傍聴者の涙や抱き合って喜ぶ姿をみて、微力ながらここまでの活動のお手伝いができたこと、また、採択とした会派の一議員としてもとても嬉しく思いました。それはそれは、感動的なシーンでした。Facebookなどで呼びかけ、委員会室がいっぱいになる47名の傍聴者が来てくれたほか、多くのメディアにも取材していただき、関心の高さを感じました。

議論の中では、「日本の伝統的な家族観が壊れる」というものや「心情的に嫌がる人のことも配慮するべき」といった反対意見も出されました。でも、私たちは、これは人権の問題であると思っています。「性的指向」によって差別されないというのは、多様性を重視する国際都市の必須条件ですし、異性愛者には当然認められている権利が同性カップルには認められていない状況を少しでも改善するために「パートナーシップ証明書」が役立つのであればいい。心情的に嫌がる人に何かを強制するものでもありません。

「多数派が社会の価値観をつくりがちだが、誰もが何かの側面では少数派に属することがある。少数派であっても差別されない社会、多様性や違いが認められる社会はみんなにとって住みやすい社会だと思う」という私たちの会派のなかまえ議員の発言は、本当にその通りだと思いました。公明党や共産党の方々の発言も、とても暖かいものでした。

議員には、行政サービスで見落とされがちな、「いない」ものとされている人たちの声を丁寧に拾い上げ、彼らの生きづらさを解消する役割があるのだと思います。

渋谷区の「同性パートナーシップ条例」からはじまり、これまで世田谷区、宝塚市、伊賀市、那覇市、札幌市などにそれが波及してきました。そのような中、東京のど真ん中・港区で、2020年にオリンピック・パラリンピックが開催される都市でこの制度がスタートすることは、とても意味があることだと思っています。

12月8日には本会議での採決があります。一日も早く、港区には制度づくりを進めて欲しいですし、私も議員としてそれをウォッチし続けたいと思います。公的な認証で、企業などのサービスを受けやすくなるため、個人的には条例で定める「渋谷区方式」がいいとは思っていますが、区には具体的に、いつまでにどのような制度をつくるのか、追及したいと思います。また、これがきっかけで、他都市への波及、それに企業のサービス開発がどんどん進めば嬉しいです。

一人が社会を変えられる時代。もう社会は、変わりはじめています。

■提出された請願
http://www.gikai.city.minato.tokyo.jp/0000001739.html

■BuzzFeed Japanに掲載された請願代表者の思い
https://www.buzzfeed.com/jp/daisukefuruta/same-sex-marriage-jp001

横尾俊成

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